はじめのころ
2020の色が
すでにたくさん
流れ込んで
滲み出してゆく
いつもは少しずつ
明けてゆく
あたらしい
1年という時間も
もうきっと軽々と
その扉をひらいて
出し惜しむことなく
その色を
教えている
透明な水晶が
ゆっくりゆっくり
くるくるまわって
虹色のひかりを
反射するように
透明なこころが
虹色にひかる世界を
映し出す
その虹を
世界に
見つけてゆく
見つける目を
もうすでに
持っているのです
だから待つことなく
世界は
明けてゆきます
なかのころ
11日の頃から数日間
アクセントが
置かれています
おわりとはじまり
ここでおわること
ここからはじまること
印象的な出来事とともに
幕が降りて
幕が上がります
卒業するから
進学するように
はじまりとおわりは
いつでもひとつ
何かが次の段階へ
入ってゆく
2020は
どこまでも
こころの透明さが
鍵になる
それがそのまま
反射するのだということ
今ではすっかり
わかっているから
嘘をつかないこと
透明な水を
飲むように
こころを
静かに静かに
見つめてみる
透明に透明に
還すように
そして
反射してあらわれる
世界を見つけてゆく
そこにはじまりのしるしの
いくつかを
いくつもを
見つけるはずです
満ちて
溢れる
おわって
はじまる
おわりのころ
時間のはじめ
2020という色を
濃く伝えた宇宙(そら)が
少しずつ解けて
ゆきます
最初に地図を
渡され
読み取ったら
しばらくは
地図から離れ
その時々に
必要な作業へ
移ってゆくように
ここで何を
あたらしくするのか
見えているのは
この先も
持ち続けるそれの
大切さを知っているから
あたらしさへ
ひらいてゆくこと
それはいつでも
なつかしさへ
還ってゆくこと
ずっと知っていたことを
思い出してゆくこと
だから
間違えようが
ないのです
はじめましてと
お帰りなさいが
出会う場所に
立ちます
こころの底
普段は仄暗い
その場所が
きらりと光って
知らせます
暗闇は
やさしくて
いつも一緒に
生きていて
時に光となって
照らし
教えてくれる
本当は
知っていたこと
ずっとずっと
知っていたこと
そして光はそっと
暗闇へと帰ってゆきます
次の時まで
やさしく目を瞑ります