「世界」が「軌道」を変えたな、と感じる時がある。
線路の切り替えポイントのような場所。新旧が交差するような場所。あたらしさはこちらを指していて、旧さはあちらを指している。
いくつかの可能性があって、その中からひとつを選ぶ。一瞬ガタンと揺れながら、時になめらかにグラデーションしながら、その先へ進んでゆく。
無数の可能性のすべてを「具体的」に体験することはないけれど、たくさんの「別世界」はいつでもすぐそこにある。
「直線的な時間」さえ、本当は幻なのだ。列車が進んでいるように感じているだけのこと。
ずっと変わらない場所にあって、変わり続ける世界を見ている。