まわりが目まぐるしく変化すればするほど、変わらないものもくっきりとしてくる。

その昔、あっという間に消えてしまうのだろうと想ったこと。それが怖くて握り締めてみた。

握り締めているからここにある、それでは悲しくて、だから放り投げてみた。

それでもやっぱりここにあって、いやまだ握り締めているからだと、さらに放り投げてみた。

それでもやっぱりここにあって、いやいやまだまだ!と、もっともっと遠くまで放り投げてみた。

ここまで来ると円盤投げの選手のようだったけれど、そんなことを何度も繰り返し、けれどそれでもやっぱりここにあって、そうしてようやく、いよいよはじめて「おや、ひょっとして、これはなくならないのか?」と想いはじめる。

投げる方も、投げられる方も、いつの間にかコメディのようで、いつの間にか笑っていた。

ずっとここにある。

変わらないこと。