すっかり
濡れてしまった
紙に

陽の光は
あたって



ふやけていた文字は
少しだけ
かたちを取り戻す



ようやく
どうにか
読めるようになる



溺れていた
記憶は

海の底で
すっかり忘れていた


そして


長い旅の末

光を
取り戻した


それは
少しだけ前のこと



まだ少し
混乱していた


光に馴染みながら
思い出していた



記憶は光と
再会する



濡れた紙の
文字が
読めるようになる


その文字が綴る
約束が
読めるようになる




ずっとそうだったこと


忘れてしまっていたこと


ほんとうは
いつでも思い出せたこと




いま
思い出している