いろいろないろいろな、たくさんの、記憶
良しとしているものも、ダメとしているものも
あまりにかなしかったことも、とってもうれしかったことも
目立つものも、地味なものも
この「人生」の記憶ではなさそうなものも
何気ない一瞬も、晴れの舞台も
よく覚えていることも、すっかり忘れていることも
近くに寄って見てみると、いろいろのいろいろが、それぞれの色を放っていて
遠くから見ると、その全体がまるっと、ひとつの色のようで
その色が、なんだか、とっても、よい。
うん、こんな色だなあ、と
目を瞑る。
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「いま」を、降りてゆく。
何もない、空間、しずけさ、無。
何もない、のだけれど。
何かが、ある。
とてもとても淡い色。
しずかなしずかな音。
透明でやわらかな水。
背中から身をあずけて、浮かんでいると
水が、目を覚ましはじめる。
あまりにたくさんが、しずかに、しずかに、ある。
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「いま」の音が変わってゆく。
すると、過去も色合いを変えてゆく。
灰色だと決めつけていた、過去があったとして。
あたらしい音に触れると、押し付けていた灰色は、あっという間に消えて
あちらにはスカイブルー、こちらにはローズピンク
なつかしくて、やさしい、淡い色。
淡い色たちの、色とりどり。
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