日々の「物語」の、それぞれの「音」。
どんなエネルギーが、それを起こし、動かし、それはどこへゆこうとしているのか。
物語のなか、登場人物(としてのわたし)には、目の前しか見えないとして。
物語のそと、読み手・作り手(としてのわたし)には、遠くの景色まで見えているのかもしれない。読み手も作り手も語らないから、言葉にはならないかもしれないけれど。
その、漠然としたもの。
はっきりとはしない、語り得ない。
水脈のような、水流のような、何か。
「この物語は、どこからやってきたのだろう?」
「この物語は、どこへゆきたいのだろう?」
立ち止まり、耳を澄ませ、ゆだねると、聞こえてくる。
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流れのように見えるそれは、ちいさな点の、集まり。
ひとつひとつは、はじまっていて、終わっている。
そんな点たちの連続を、流れのように、物語のように、見ている。
点のひとつひとつにかえると、ほどかれてゆく。
ほどかれると、澄んでいる。
澄んでいると、聞こえてくる。
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わたしたちは、「私」という物語を紡ぐ。
いつの間にか、それが物語だったことを忘れ、その中へ中へと入り込んでしまうこともあるのだろう。囚われて、物語を濃くし、さらに忘れてしまうこともある。
ふと、物語からほどかれる。
すると、最初の最初にあった、つまり奥の奥にある、「そもそも、どんな物語を紡ぎたかったの?」が見えている。
わたしたちは、ほんとうは、それぞれに「とてもとてもオリジナルなもの」を願っている。
それなのに「みんなと同じ」「誰かと同じ」がいいように思ってしまうから、事態はややこしくなる。
「そもそも、どんな物語を紡ぎたかったの?」
すっかり忘れていたこともあれば、一度も気づかずにいたこともあるのかもしれない。
それが見えているとき。
靄のような謎は、(かなりの確率で)解けてしまう。そして、目の前にあって、ずっと見えていなかった贈り物が、見えている。
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